地域に由来するメディアにとって、いわゆる「ハイパーローカル」は、がっちり向き合う価値のあるテーマですが、地域には見事にハイパーローカルなメディアが既に多数存在します。
みやぎのボランティア・市民活動情報誌「月刊 杜の伝言板ゆるる」、宮城県山元町の臨時災害FM放送局「りんごラジオ」、仙台市旭ヶ丘地区で発行されている地域福祉情報誌「ときめき通信」。これらはいずれも市民メディアであり、地域に強く根ざしたメディアです。「ゆるる」が創刊200号を迎えたのを記念するパネルトークで、代表者と意見交換する機会がありました。
必要なのは河北新報のようなマスメディアも含め、うまく連携しながら、地域のためになるメディア空間を実現する発想だと思います。そのことは結局、新聞社のハイパーローカル戦略=地域密着のメディア展開と、どこかでつながるものです。
仮に「日本型ハイパーローカルジャーナリズム」というものがあるとしたら、それを実現するための有力な線であり、地域に由来するメディアのありようを、より魅力的にするに違いありません。