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MPSの3つの目標

一般社団法volo人「メディアプロジェクト仙台」(MPS)には、おおむね3つの目標があります。一つは地域に由来する新聞社のデジタル対応、メディア戦略をサポートすることです。河北新報社という、地方新聞社で取り組んできたノウハウを生かします。紙(アナログ)の新聞の記者・デスクとして23年、インターネット分野の責任者として17年、合計40年に及ぶあれやこれやの中には、他の地域メディアにとっても役立つポイントがあるはずです。地方新聞社として、今後ともデジタル社会に存在し続ける、強い意思のある人々とスクラムを組みたいのです。

二つ目は地域ならではのコンテンツ開発です。猛烈な技術の変化を懸命に追い続けても、あまりいいことはありません。インターネットが日本に登場した直後から付き合ってみてつくづく分かりました。本当に重要なのは、オンライン、デジタル技術に乗せるコンテンツです。全国区のコンテンツは誰かに任せて地域固有の魅力あるコンテンツを集め、蓄積・活用するための発想を育て、具体的な手法を開発する必要があります。

三つ目に「非営利分野から新しいメディアを作りだす」という大層なテーマを掲げています。タイミングよく、NPOを支援するNPO法人「杜の伝言板ゆるる」(仙台市)から話があり、宮城県のNPO支援施設「みやぎNPOプラザ」(仙台市宮城野区榴岡)の館長を引き受けています。「ゆるる」はNPOを支援するNPOで「中間支援組織」ともいわれます。宮城県と協定を結び、指定管理者としてNPOプラザを運営しています。

館長職に従事してからまだ日が浅いのですが、実際にNPOの現場に身を置いていると、毎日、多様な情報が飛び込んできます。社会福祉法人「大阪ボランティア協会」が発行している「Volo(ウォロ)」=写真=のように、すぐにでも取材したい衝動にかられる事例も珍しくありません。営利系のマスメディアの世界から見ていたメディア風景はいかにも限定的だったのだなあと痛切に感じています。

 

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