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やっと「定年」!自分だけの時間をゲットしてみた。

東日本大震災の後始末もあって60歳定年後、同じ会社で2年も仕事を続けました。ことし4月2日に自分のための一般社団法人を立ち上げました。「メディアプロジェクト仙台」です。限りなくフリーランサーとして活動するための新しい環境と言っていいと思います。必要になった若干の経費は、何よりも自分に対する投資です。

法人をスタートさせると決めてからは、中・短期的な戦略、定款作成、事業計画、予算案の作成などに追われました。法人設立までに間に合わなかった作業もあります。社会保険労務士、会計士・税理士の支援を受けました。個人事業なので、費用のかかる専門家に依頼せずに自分でこなす道もあります。知識も経験もない身ではそれは無理なので、とにかく新しい環境をなるべく効率的に立ち上げることを第一に考えました。

背伸びをしてまで新しい環境をなぜデザインするかといえば、定年後、経済的に楽するためではありません。70ぐらいまで体と気力が持つうちは目標や喜怒哀楽を普通にもてるようにしたい。あわよくば、会社時代にやり残したテーマを継続したり、ささやかな社会貢献も夢ではないでしょう。

シニアといえども「起業」には、もちろん経済的な目標がセットされます。お金はいらないとは言いませんが、慣れない手順に四苦八苦しながらシニア起業に向かっているうちに、分かってきたことがあります。それは、会社員生活を40年も耐えられた人間には、チャレンジ精神はいくらかは期待できても、いわゆる企業家としてのマインドは求めがたいのではないかということです。そんなマインドがうずうずしているなら、とっくの昔に独立していたことでしょう。法人設立のプロセスは、自分というものをあらためて見直す時間でもありました。

長い間、会社務めをした人なら思い当たるはずですが、定年という区切りが近づくと、会社組織を離れるための準備を迫られます。退職時に手にできるお金がいくらぐらいなのか、年金はどうなるのか、雇用保険はどんな仕組みになっているのか等々・・。区切りを迎えるだけだというのに、知らない事柄がこれほどにあったかと思います。

定年について考える、何度目かの機会を経るうちに、定年後に広がる長い時間について、いつの間にか自分に想定される懐具合を中心に考えてしまうようになりました。「定年」をお金の物語にしてしまうと、どう考えても窮屈だし、面白くありません。

これはまずいと、思いました。自分の人生なのに、これは一体、どうしたことか、と戸惑いもありました。ではどうすればいいかとなると、これまた暗中模索なのです。(続く)・・かもしれません。

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